1920~30年前後の、日本製アールデコ様式のカフリンクスです。 バルティックアンバーのような、濃淡のある琥珀様の素材が使われています。 接写すると木の葉のかけらのような内包物が見えるので、天然物ではないかとおもうのですが、これほど美しいマーブル模様が出ているものは希少すぎるため、念のため素材は不明とさせていただきます。 片方のストーンにクラックがでているのですが、接写してみると実際には隙間は空いていないように思え、原石に元から入った模様とも見えるのですが、こちらの起源も申し訳ないのですが不明といたします。 後からついた傷を漆などで継いでいる可能性も考慮し、「やや傷や汚れあり」といたしました。 他、金具部分にメッキの剥がれが一部出ており、気にならない程度の若干の傷がでています。 金具の部分の作りも非常によく、例えば小さいほうの留め具の覆輪部分などには肉眼ではほとんどみえないほどの細かなローレット加工が施されています。 この部分は身に着けると袖の裏側になり人目にもつきにくいので、ものすごいこだわりを感じます。 表側の爪留め（石をつなぎとめる爪状の部分）は扇状の丸爪と平爪とで構成されており、ストーンの流線形を引き立てる形状です。 チェーンの仕上げもきれいで、細部へのこだわりが素晴らしい一品です。 アールデコ特有の流線形のデザインと、細部の細かな作りこみとのバランスが非常に美しく、マーブル模様のすばらしさも格別です。 光を部分的に透過する素材なので状況によって見え方が変わりますが、最後の拡大写真のものが、個人的には平置きした時の見え方に近いように感じます。 ◇サイズ：（およそ）13×23mm